★死なないで | ペルーで事件簿2

★死なないで

いっつも思ってたこと。

皆さんも一度くらいは思ったことがあるかもしれません。


街角に札束をもって立ってる両替商


los cambistas


無防備だなあ…。

やってるのもおっさんばかりだし、別にけんかが強そうでもピストルを持っていそうでもない。

「どうして襲われないんだろう…」


襲われました。


早朝四時、サンルイスの自宅から三区画ほど離れた場所で両替商のシリリオ・サパタが

三人の強盗に強盗にピストルを突きつけられて、金を出せと。


イヤだと。


銃声は近所の住民を住民の目を覚まさせ、現場に呼び寄せました。

持っていた2000ソルを奪われた血だらけのシリリオを見た住民は、すぐに奥さんのマルレネを呼びます。

マルレネはすぐに夫をタクシーでドス・デ・マジョ病院に連れて行きますが

午前6時20分、手当ての甲斐なく手術室で死亡します。

働き者のシリリオは昼間は道路工事や警備員として働き、夕方からは両替商として町に出ていました。

納得のいかない方法で夫を失ったのは妻マルレネ、父を失ったのは10歳の娘アンドレア。



…何十年もペルーに住んでるわけではないですが、最近犯罪が多くなったなあと。

テレビや新聞で見るからというのではなく、身近なところで犯罪が多い。



先日僕をとてもよくしてくれていた紳士が白血病で亡くなりました。

落ち込む母を娘はショッピングに連れ出します。

その先で背の丈2メートルはあろうかという黒人にバックをひったくられそうになりました。



僕の下宿先は美容院。そこの美容師の中でいっつも仲良く話をするのはメリ。

つい最近ちょっとすい臓が悪くなって入院。手術後退院して何とか働き始めます。

新婚の彼女はほんとは八月に故郷のアレキパに夫と帰る予定だったのですが、

思わぬ病気による思わぬ出費でそれも叶いません。

ある日プラササンミゲルに一人でショッピングに出かけ、家に帰るために乗り合いタクシーに乗ります。

しかし乗ったタクシー、既に乗客が二人乗っていたんですが、

タクシー運転手ともども、皆強盗だったのです。

経済的事情から傷口のいえないまま退院したメリを

しばきにしばき、持ってるもの全て持ち去りました。



好きなことやってきたしいつ死んでもいい なんて思っていたときは

いつになっても死なないような気がしていたけれど

どうしても一生守り通したい人に出会ってからは、

死が怖くなって、明日にも死んでしまう可能性はある、

なんて思ってしまう。


それはペルーにいるからでなく日本でも同じでしょう。

尼の事故とかでも、あそこら辺はよくバイクで通ってたから…。


殺すとかとか!


もっと生命の重さについて考えませんか。

人の命を奪ったりその人の生活に影響を及ぼすようなことをしてまで強盗を働いて

そして得た糧は

その襲われた人や家族の失ったものと

つりあいの取れるものですか?

他人の人生の喜怒哀楽が関係なかったとしても、その行為はあなたの人生を

いろんな意味でよくするものですか?

ほんとにそれで満足していますか?


殺すとか死ぬとか


そういう言葉をまず自分の心の辞書から取り除くことから始めませんか。



Lady B


そんなことを思いながら新聞に目をやると彼女、

ペルーで今、時の人―Lady・B(レディー・ビー)。

ペルー国警察中尉の彼女は以前は大統領官邸付きで、ファーストレディーの護衛にあたっていました。


しかし現在世間が彼女に向けている疑惑とは…


実は大統領の愛人であり、その補助で、

今住んでるサンボルハのアパート、ホンダの乗用車、郊外チクラジョに土地を買ったと。

それは本人も否定していてあくまでまだ疑惑なのですが、

そのホンダをまだ免許もなくナンバーもつけてないまま運転し貧しい婦人をはねてしまっていた、

その過去が明らかにされ、それは事実なんです。


国民の反感を買っている彼女ですが、ある記者にこう漏らしたそうです




「皆がああやって私のことを悪くいうのは、私の魅力をねたんでいるからよ」





(-_-)  えー… もうんでください(あっ)。