★よくみない風景 ― コブラドーラの物思い
男性が圧倒的多数を占める中、リマのバス社会では最近コブラドーラ(女性料金徴収人)が
あまり珍しくなくなってきました。
フツーバスの料金徴収人といえば
圧倒的に「野卑」な男性が多い。そんな中今日のコブラドーラは女性でした。
なんか物憂げなんです。
Por favorのvorがひらがなになってしまっている。
運転手と話をするときも、
「だーれー (しゅっぱぁーつ)」
みたいな。
彼女は声が小さいので、普段がんがんにかかっているバスのラジオも消してあります。
まあ自分のことしか考えない粗暴なコブラドールよりは全然いいのですが、
彼女たまに
窓の外を見ながら物思いにふけってるようです。
ただもしかしたら
彼女が見てるのはリマの町の汚れた喧騒ではなく、
自分が育った美しい、
アンデスの山並みかもしれない。
そう考えると、料金徴収人一つで
バスの窓からみえる景色が変わったりするから不思議です。